未来へ向けた一歩
- Hiroshi "Jonny" UEMATSU

- 3月10日
- 読了時間: 4分
人生には、過去・現在・未来、という3つの時間軸があります。良い時も、あまり良くない時も、一日でも過ぎればそれは過去のものです。成功は素晴らしい事ですが、成功が過ぎ去ってもその余韻にいつまでも浸っていては成長はありません。自分が過去に生き続けてしまうからです。
ネルソン・マンデラの言葉「I never lose. Either I win or learn」にもある通り、仮に上手くいかなかったとしても、それは「負け」ではなく「学び」なのです。過去から学び、それを活かして未来へ向かう「常に前進する姿勢」が大切です。そんなシチュエーションに勇気を与えてくれる言葉があります。" Accept your past without regrets.(悔いることなく過去を受け入れよう)。Handle your present with confidence.(自信をもって現状に対処しよう)。Face your future without fear. (恐れることなく未来に向き合おう)。"
そして、もうひとつ。人間、どうしても頭も心も現状に支配されがちです。それは、現状が唯一、事実として明確に認識できるものだからです。しかし、冷静になって一歩離れてみれば、それは長い人生のひとつの通過点に過ぎないことがわかります。良い時も辛い時も、安堵の時も不安な時も、冷静に今を見つめてみましょう。
こんな言葉があります。" Always remember that your present situation is not your final destination. The best is yet to come." (あなたが置かれた現状はあなたの最終目的地ではない。最高の時はこれから訪れる)。こうした考え方は、リーダーとして、また一人のビジネスパーソンとして、何らかの岐路に立ったとき、未経験の何かに挑むとき、とても役立ちます。事実、私自身もある企業の日本法人社長の職を目の前にして、とても不安だったことがあります。それは、日本法人社長としての経験は十分あったものの、その企業が主戦場とする業種に自分が何の知識も経験も無かったからです。
しかし、冷静に考えればそれは杞憂に過ぎませんでした。なぜなら、リーダーの仕事は、自分がその分野に詳しいことではなく、チームメンバー(その分野に詳しい)がその能力を最大限に発揮できるよう環境を整え、チームとしての力を発揮させることにあるからです。そして、私が未知・未経験(リスク)であったその業種は、人の何倍も学ぶこと、努力することで、知識と経験の無さを埋められる、と確信できました。
不安だった数日、責務の重さばかりを考えてしまい、リーダーとしての役割を忘れていました。何事にもリスクはあります。新しいことへの挑戦、キャリアの転機となりそうな場面では尚更ですね。そのリスクを背負ってでも、進むべきなのか、違う道を行くべきなのか、をよく考えることが重要です。
日本にも素晴らしい言葉あります。真宗大谷派の僧侶、清沢哲夫氏の「道」という詩です。「この道をゆけばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せば その一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」。原文は少し異なり、この文調はプロレスラーの故 アントニオ猪木さんがよくファンに語っておられたものです。波乱万丈の人生を送られた猪木さん。独りの時もきっと口にされることが多かったに違いありません。
私はこの詩が大好きで、自らも座右の銘とするとともに、若い人達にもよく紹介しています。踏み出さなければ何も始まりません。しかし、安易に踏み出せば、予想外の困難に直面するかも知れません。想定以上の大きなリスクが待ち受けているかも知れません。キャリアとは人生そのものです。故に、対応できるリスクなのかどうか?そのリスクを背負ってでも進みたい道なのか? 冷静によく考えることが必要です。その上で、いずれにしてもしっかりした覚悟が要ります。
覚悟とは根性論ではなく、「真に踏み出すに値する道なのか?」「ほんとうにそれが自分の望む道なのか?」をよく考えることです。信頼できる人に相談するのも良いでしょう。自分だけでは見えないことも見えてくるものです。
そして、最後の判断は自己責任です。進むことだけが道ではありません。もし自分の答えが「No」だった場合、踏みとどまること、別の道を行くことも、ひじょうに価値のある勇気ある決断なのです。




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