top of page

時代を変革するリーダーシップ

  • 執筆者の写真: Hiroshi "Jonny" UEMATSU
    Hiroshi "Jonny" UEMATSU
  • 5月6日
  • 読了時間: 4分

こんにちは。リーダーシップblogです。

1903年(明治36年)6月16日。ヘンリー・フォード(以下「フォード」)は2度の自動車会社設立と撤退を経て、投資家らの資金を得て「フォード・モーター・カンパニー」を設立しました。「T型フォード」の名は、若い方でも、歴史や自動車に詳しい方なら一度は耳にしたことがある名かと思います。1908年に発表された名車であり、その後のモータリゼーションを牽引した歴史に残る不朽の名車となりました。


フォードは2度の失敗を経てもなお自動車会社を設立し、不朽の名車となった「T型フォード」を19年に渡り改善し続けたのです。この2つの事実は、フォードの常人をはるかに越えた自動車への情熱を物語っています。


そして、フォードはその情熱を社会の変革へと向けはじめます。


1910年。フォードは当時誰も考えもしなかった「ベルトコンベアによる流れ作業」による自動車生産を開始します。この革新的な生産システムは「フォーディズム」(Fordism)と呼ばれ、生産効率を劇的に向上させ、生産台数の飛躍的増加によるT型フォードの価格低下をもたらしました。


フォードには、社会変革のビジョンがありました。それは「自動車をもつ人が増えれば経済が繁栄する」というものでした。フォーディズムは、贅沢品であった自動車を「大衆の生活必需品」に変えるという、とてつもない社会変革をもたらしました。高級品であり、ほんのひと握りの富裕層だけしかもてなかった自動車を、誰にでも手の届く必需品にするという、常識では考えられない「逆転の発想」でした。


これは「ソートリーダーシップ(Thought Leadership)」と呼ばれる、思考・発想のリーダーシップです。


普通の人が考えないようなことを思い浮かべ、アイデアの段階から実践的手段へと具体化させ、卓越したコミュニケーションで周囲の賛同を得ながら現実のものとしてゆくリーダーシップ。ソートリーダーシップは、Appleのスティーブ・ジョブス、Amazonのジェフ・ベゾス、テスラやSpace Xのイーロンマスクなど、革新を牽引するリーダー達に共通して見られるリーダーシップであり、ソートリーダーシップ無くしてイノベーションは無い、と言っても過言ではないでしょう。「変革」をもたらす上で不可欠のリーダーシップです。


そして、こうした革新的リーダー達にもうひとつ共通しているのが「高い目標と使命感」を組織に植え付けることのできる「革新のリーダーシップ」(トランスフォーメショナル・リーダーシップ)でしょう。最大の特徴は「できない」という思いを完全に否定することです。「できる」という言葉しか彼らの辞書にはありません。


フォードの残した名言の中に次の言葉があります。

"Whether you think you can, or you think you can't, you're right."

直訳すれば「あなたが「できる」と思おうと「できない」と思おうと、どちらも正しい」という意味ですが、この英語を日本語として感覚的にわかりやすく訳すと「できると思えばできる、できないと思えばできない」です。


Thought Leader 達は「できない」ということを考えません。洋の東西を問わず、難題に直面すると「できない理由を述べるだけ」の会議も多いように見受けますが、Thought Leaderはこれを完全に否定します。「できる」ことだけを考え「どうすればできるのか?」だけを真剣に考えれば必ず道は開ける、という信念が、フォードをはじめ先述の Thought Leader 達にはあったのです。


日本においては、ソフトバンクの孫正義会長が Thought Leader の筆頭ではないでしょうか。孫会長が著書で言っておられる「脳ミソから汗をかくまで考えろ!」というフレーズが私はとても好きです。


なかなかそこまで考えられないものだとは思いますが、「考えられない」と思ってしまってはそこで終わってしまいます。ですので、ひたすら考えるのです。考えて、考えて、考え抜けば、必ず何かしら・・おぼろげながら・・という場合もありますが、アイデアが浮かんできます。それをすぐさま言語化するのです。自分の言葉で書き、校正を重ねてゆくと、不思議と思考が整理され、具体案としてまとまってきます。


この思考と言語化の習慣は「周囲にビジョンを伝える」というリーダーのきわめて重要な作業の大きな助けになります。日頃の仕事上でも、目的と目標(なぜやるのか、何をめざすのか)を周囲に明確に伝えるときにも、この思考と言語化の習慣が役立ちます。


自分の信念を明確に言語化し、周囲に伝え続けることがリーダーシップの大切な要素です。


フォードも、きっと脳ミソから汗をかくほど考え抜き、ベルトコンベアによる生産の自動化を思いつき、言語化してビジョンに繋げ、周囲に伝え続けて組織としての行動として完成させていったに違いありません。「自動車生産のオートメーション化」という「時代を大きく変えた変革」のお蔭で、今、私たちはモータリゼーションの恩恵を深く受けています。


これから、どんな時代を変革するイノベーションが生まれるのか? そのイノベーションを生むのはあなたのソートリーダーシップ(Thought Leadership)かも知れません。



コメント


bottom of page