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若き日の米国勤務が教えてくれた「リーダーシップ」

  • 執筆者の写真: Hiroshi "Jonny" UEMATSU
    Hiroshi "Jonny" UEMATSU
  • 2月24日
  • 読了時間: 3分

30歳を迎える年、当時勤めていた日系IT企業が米国に現地法人を設立することとなり、命を受けてニューヨークへ赴任しました。4年ほど管理職を経験した上での新天地。オフィス関連や会社登記手続きを済ませ、早速採用に取りかかると、すぐさま出鼻を挫かれました。現地のリクルーティング会社に募集する職種や業務概要を伝えたのですが、「ジョブ・ディスクリプション(Job Description、以下「JD」)を見せてほしい」と言われたのです。


30年以上前のことですから、日本では聞いたこともない言葉でした。「え?業務の記述?」と思いながらもそのJDが具体的にどんなものか分からず、唖然としたことを覚えています。今でこそ日本も「ジョブ型採用」という言葉で、ポジションごとの職務内容を明確に記述する必要性が認識されつつありますが、30年以上前、既にアメリカではJDが無ければ採用など到底叶わぬことでした。


考えてみれば、アメリカで事業を進める以上、アメリカの商慣行、いや、もっと言えば「世界最高峰のビジネス」を学ばなければ話になりません。すぐに「全米マネジメント協会(AMA)」に入会し、片っ端から出版物に目を通し、セミナーへも参加しました。これまでに無いほどの学びを得た数ヶ月が過ぎた頃、「マネジメントとリーダーシップの違い」に関するセミナーに参加し、またしても愕然としたのです。若輩の私は、「ある程度のリーダーシップのある人が管理職になるのだろう」と漠然と思っていたのですが、アメリカで教えられていたのはそんな曖昧なものではなく、「マネジメントとリーダーシップ はまったく別」ということでした。


そして、今でも私がリーダーシップコーチングにおいて大切にしている言葉を学びました。それは、"Managers do things right. Leaders do the right thing" 。曰く、マネージャーは、現有リソースを使って決められたやり方に則り、目先の目標達成のために事を進める。リーダーは常に変革の志をもって激変するビジネス環境に適応してチームを牽引し、長期的成功のために「正しい」事を進める、というものでした。さらに、「Management は Leadership に包含されるひとつの機能・役割である」との概念は、それまで日本で受けた管理職研修ではお目にかかったことのないもので、私の中途半端な理解を明確に再定義してくれました。


リーダーシップを学ばなければ人を導くことはできない。そう確信したのです。その後の米国勤務はリーダーシップの学びと実践の繰り返しでしたが、帰国後、米国系IT企業の日本法人社長の任を得、その後の米国本社Vice President (兼 アジア太平洋統括)の重責を全うできたのも、在米中にアメリカの文化やビジネスをしっかりと学べたお蔭であり、幾たびも繰り返された「リーダーシップ」の学びと実践の賜物だったと思っています。

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